《エキサイト(駅西都)やまがた。それは「歴史」、「文化」、「緑」と最先端の「都市機能」、
「情報環境」がやさしく融合した、山形の新しい都心です。》との不動産広告が目に入った。
これは、そんな立派な「都心」になる前の記録画像である。
更新された城南陸橋とその下を通るつばさ
用を終えて黒ビニルで梱包された警報機
踏切も封鎖
城南陸橋を使わずとも線路を越えることの出来る便利な踏切だったが、都市計画にはここの封鎖も含まれていた。
通行止めの柵越しに覗くと、朝夕に通学の高校生たちがカタカタと自転車を押していた頃の面影はまだ残っていた。
この線路を渡るにはあの橋まで行かねばならない
新設計の都市が必ずしも便利になるわけではない。エアコンが普及し電車の窓が開かなくなったのと同様、
車での移動が当然のようになると、歩行者や自転車の道がふさがれてしまうこともあるのである。
民家の解体が進む
「歴史」「緑」との融合がキャッチフレーズの街で、古い家が壊され、庭木が伐られていく。
かつて堀端に立ち並んでいた住宅は処分されてしまった
狭く見えた堀端の道も、住宅が撤去されるとずいぶん広く感じるものだ。
残っていた一軒
昭和20〜30年代を色濃く残す板壁の住宅。このような、或いは更に古い家々がこの辺一帯に
ひしめいていたが、駅西都計画で一掃され、新建材の現代住宅に入れ替わることとなった。
取り壊し間近で生気の失せた街
古い街が一掃され、全く更地になったあと新しい街が出来る。少しづつ代替わりして変化する街のような
「歴史」をこの街には感じない。遺伝子操作によって生まれた動物のような不自然な印象がある。
新しい街が悪いわけではない。「徹底排除」に抵抗があるにすぎない。
駅西都シンボルタワー
2001.11の記録