上ノ山駅

 

 

 

かつて山形と同藩であったため、「上の山形」の意味で上山となったという説もある「上ノ山」。現在の表記は「上山」となり、

駅名は「かみのやま温泉」駅となっているが、平成4年の国体以前の駅名は「上ノ山」駅であった。

 

 

 

 

木造であった明治34年の開業当時の駅はとうに姿を消し、その後のモルタル製の駅のつくりは地味で、さして特徴のあるものではなかったが、

競馬の隆盛時はそれだけで年40万、その他温泉客、スキー客を加えると多大な来客を迎える大事な玄関口としての役割を持っていた。

 

山形新幹線の開通を機に沿線駅の改修が順次進み、上ノ山駅も平成6年に現在の駅舎へと姿を変えた。

駅名の平仮名表記も観光客をさらに呼び込むための方策であった。市役所の線路側にも夜間視認できる

赤色のネオン文字がともるようになっていて、通り過ぎる列車から見える仕組みになった。しかし皮肉にも

それ以降スキー、温泉、競馬の客足に陰りが見え始めて客足は落ち込み、平成15年には歴史ある競馬場を

閉鎖せざるを得ない状況に至った。結果的には地味なたたずまいの先代駅舎のほうが上山市の盛況を

見ていたことになる。画像は居並ぶ多くのタクシーが列車で到着する観光客を待つ平成6年ごろの様子。

 

 

 

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