山形駅西 東洋曹達 山形工場(東洋ソーダ)
東洋曹達(現:東ソー)の工場は山形駅のすぐ西に隣接していた。
工場の操業開始は1956.10(昭和31年)、主な生産物はクロムであった。
県都山形の駅といえども当時の駅西側は西口さえ無い状態。東側に比べ
るまでもなく、商業地としての価値は皆無に等しかった。地価も安かった
と思われ、鉄道運送に資材を頼る工場にとっては願ってもない環境であったことだろう。
今は消えた線路沿いの道
東洋曹達 正門付近
撮影当時(1997)には既に蔵王松ヶ丘新工場ができており、旧工場は残務を
こなすのみであったと思われる。建設後40年余りを経た建物はさすがにくたびれ、
現役工場としての限界を感じさせていた。工場本体の他に附属する建物も多く、
逆に言えば非効率的な配置にもなっていたと思われる。資材の搬入が鉄道輸送
で行われることが前提として設計され、そのための専用線とそれに伴う構内踏切
までが設置されていたのであるが、輸送の方法が鉄道からトラック中心になると
搬入路の縛りが多くなる線路のそばでは支障が出るようになったであろう。
工場前の区画整理が進む
この時点では既に搬入用専用線は整理され、踏切も撤去されていた。
工場がここにある意味が無くなっていたのである。
現在この跡地は化学物質浸透のため敷地全体の土砂が大きく削り取られ、
数m低くなったうえでテルサの建設地となった。それでも余った土地には
県民会館が新築される話もあったが、知事が替わって凍結されることになり、今に至っている。
東洋曹達 山形工場 1997撤去
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