上山市にあったかみのやま競馬場は2003年11月、赤字解消のため廃止された。
当時約600頭いた競走馬のうち半数は、他の地方競馬や乗馬用として生きながらえたが
残りの半数は即座に処分され2004年を迎えることが出来なかった。
西日の醸す寂寥感
競馬場があった頃、競走馬のコンディションを整えたり場合によってはリハビリしたり
するための施設として、同じ市内のこのトレーニングセンターが使われていた。
建物の周囲には馬場コースが巡らしてあり若干の走り込みも出来るようになっている。
かつては馬が顔を覗かせていたであろう窓も真っ暗なまま何の気配もない。
奥にリハビリセンターが見える
走り抜けるものは緩やかな風だけ
競馬が運営されていた頃は貴重な施設であったこの場所も、既に売り地の看板が
掲げられ、取り壊しを待つばかりとなっている。おそらく二度と馬の駆け抜けることのない
コースはそれでも何かをまだ待っているかのように感じられた。
競走馬育成場トレーニングセンター 2008.6