ビバホームはジョイと並んで安定した人気のあるホームセンターだった。
山形市内では他に日通マイホームが店を構えていたが、規模の点から
上記の2店にはかなわず、閉店して上山店のみになった。
しかし、更に時代が進んでホーマック、ダイユーなどが市内に進出してくると
ビバホームの店舗の大きさでも小規模に見えてくるようになった。ジョイは
店舗を増やしたり、食料品を扱うなどして対抗し、ビバホームは地上の駐車場
だけでは不足と判断し、大がかりな工事を敢行し、屋上駐車場を整備した。
住宅建材メーカーのトステムが起こしたDIYの店であったビバホームは、
2001年にグループ再編のため経営を譲渡された。その際、店名を
トステムビバにしたものの言いにくいと不評で元に戻したとの話もある。
今では当然のように思われてはいるが、このようなホームセンター形式の店舗が
現れたときには各業種に一気に危機感が広まったものである。自転車屋の数分の一の
価格で自転車を売る。定価の(かつては定価売りだった)3割引以上で電気器具を放出する。
文房具、ペット、園芸品・・・実際に各地でホームセンターの影響で立ち行かなくなった
小規模専門店は多かったようだ。ディスカウントという言葉もこの種の店で使われるように
なったことにより一般的になったように記憶している。
それでも商売には栄枯盛衰が付き物であり、小規模小売店を蹴散らしたホームセンターにも
永久の好調が約束されたわけではなかった。コジマ、よつば、電巧堂などの相次ぐ出店により
電気器具部門は退潮、オートバックス等の車用品専門店にカーグッズの販売をもって行かれる。
そのようにして徐々に体力は落ちていき、いつの間にか山形元木店の撤退が決まった。
閉店セールでは処分価格での販売となった品々は、電化製品等保証のあるものは「今後
天童店にご相談下さい」との断りがあった。しかし、山形店の閉店から程なく天童店も
また店を畳んでしまい、建物から看板が消えたのであった。
元木の田圃に建ったこの建物は閉店後デンコードーとして再利用されたが、デンコードーもまた
ケーズデンキと合併する形となったのを機にできて間もない元木の店舗を閉じたのであった。
ビバホーム山形元木店 2004年9月閉店